平成26年5月、相模原クリニックと第二相模原クリニックにおいて、 透析患者さん向けの料理勉強会を開催。 多くの患者さんとご家族にご参加いただきました。（57名、1講習会に4名前後）

　勉強会は患者さんからの要望が多かった「リン」について、 最新の情報を交えながら下記のような内容のお話しをしました。

・リンの働き
・高リン血症が引き起こす症状
・採血結果を見る時のポイントや基準値
・高リン血症にならないための服用ポイントや食事面での注意点
・部位別に見た肉や魚のリン含有量
・原材料名からわかる添加物と添加物を減らすポイント
・食品別リン含有量　並べ替えクイズ

中でも、調理の待ち時間を利用して行ったクイズは予想以上の反響で、その食品の原料や作る工程で加えている食材にまでさかのぼって答えを導き出すなど、
日常で十分活かせる発言が相次ぎ、とても充実した時間になりました。

添加物として含まれる「リン」については、どのように表記されているか、実際に食品を見てもらい、原材料を確認する大切さをお伝えしました。

リンは茹でてもほとんど減らせないと言われていますが、後から添加されているためゆでこぼすというひと手間を加える事で上手に減らす事も出来ます。

透析＝何も食べられない、何を食べたらよいか分からないという声を良く耳にしますが、ポイントを押さえ、ひと手間を惜しまなければ、上手に食事を楽しんでいただけるということを確認していただけたのではないかと思います。

調理実習で使用したビーフンは、春雨同様、透析患者さんにはお勧めの食材ですが、聞いてみると使用したことがないとおっしゃる方が多くいらっしゃいました。　　

実習を通して、手軽に使える食材である事が分かると、『帰りに買って帰るわ』『さっそく作ったわよ』など声を掛けて下さり、勉強会での内容が日常の食事にも活かされている事が分かり、とても嬉しく思いました。

参加された患者さんの中で、同じ時間に透析を行っている方でも
初めて顔を合わせる方やお話しまではしたことがないと言う方が多くいらっしゃいましたが、
勉強会を通して、知識を深めると共に、良い交流の場となったのではないかと思います。